毎日食べる物だから、安全・安心・経済的なものを選びたいですね。今回はうさぎにおすすめのペレット、牧草、サプリメントを紹介します。
うさぎ用食品の選び方
うさぎを飼っている人が増えてきましたから、うさぎ専用の食品がホームセンターやペットショップでも普通に売られています。手軽に買えるけれど、大切な家族の一人であるうさぎにとって、良いものを選びたいですね。そのための参考になればと思い、私のうさ飼い10年の経験から語りたいと思います。
正しい知識をもとに、自分で判断しよう
うさぎの食べ物で買いそろえておくべきものは1.牧草、2.ペレット。この二つは必須と言ってもいいでしょう。牧草もペレットも、今はいろんな商品が売られています。大切なうさぎの身体に優しいもの、良いものを、と思うのは自然なことだと思います
ではどのようにして良い牧草、ペレットを選びますか?その辺りの知識は、うさぎを大切に育てたいならば、身につけたいところですね。しかし実際は正しい知識を得ることは、それほど容易なことではないかもしれません。なぜならどの商品も、何かしら良いことを書いているからです。いろんな情報に翻弄されることもあるかもしれませんし、うさぎ専門店や獣医師によっても、おすすめが異なるかもしれません。そのようなときに、何をよりどころにすればよいのでしょうか。
私の考えは、まず
1.基本中の基本を知ることから始めます。 次に
2.自分の飼っているうさぎのことをよく知ることです。 そして最後に
3.信頼できる専門家を探しておくことです。
もちろん基本中の基本の知識の上に、日々、新しい知識が増えていき、次第に良い判断ができるようになってくると思います。信頼できる専門家は、まだあまり知識に自信がない時に出会えていれば幸運ですね。そのうちに自分の判断と、信頼する専門家の判断が近いものとなってくると思います。うさぎにとっては、あなたの判断と行動が全てです。命を左右されることですから、とても大事なことであると私は思います。
おすすめのペレット
おすすめの製品はいくつかあります。それらは、私がなのはっちに食べさせたことのあるものばかりです。いずれも信頼できるうさぎ専門店と信頼できる獣医師がおすすめしてくれた製品です。ここにあがっているものの他にもまだたくさんあるとは思いますが、試したものだけに限定して気が付いた点も書き添えてみたいと思います。
そして前述したように、なのはっちに良いものがすべてのうさぎに良いというわけではありません。私が気づいた点や、おすすめする点を参考にして、飼い主さんが判断されることが一番です。
(有)ウーリー
ブルームシリーズ
ウーリーの八ヶ岳にある自社農園で育てているイタリアンライグラス、ランスロットを使用しています。この他にもさまざまな牧草やハーブ、穀物などを配合。
ペレットは主食なだけに、嗜好性が気になるところです。しかしうさぎの嗜好性だけを優先したようなペレットは、食いつきは良くても長い目で見るとやはりうさぎの健康面が心配です。健康面を重視したペレットだと、嗜好性が落ちるために食欲増進のための食品をペレットに加えたりすることもあります。
ブルームシリーズは嗜好性を落とさずに、健康面に気を使った優れた食品だと思います。年齢別に何種類かの商品があります。シニアブルームは2歳から4歳までのうさぎが対象とされています。価格は1,620円。
スタンダードブルームは6ヶ月から2歳未満のうさぎが対象で、育ち盛りの身体づくりに必要な栄養食となるように作られています。価格はシニアブルームと同じです。シニアブルームは4歳までが対象であり、それ以上の年齢のうさぎ用として、シルバーブルームやスペシャルブルームというペレットがあります。こちらは価格が少し上がります。
私の個人的意見ですが、信頼のおけるうさぎ専門店の店長さんが、うさぎのペレットについて年齢別に商品があるけれど、年齢に合わせたペレットを選ぶ必要はないと言っていたのを覚えています。その影響もあり、私は今年11歳になるなのはっちには、シニアブルームをあげています。量を調節すればいいし、身体の状態によって抵抗力をつけたい時期にはアガリクスなどのサプリメントを一定期間加えてあげればいいと思います。
以下、加筆しました。
なのはっちの食欲が低下し始めた2014年夏ごろから、シニアブルームからスペシャルブルームに切り替えました。理由は、スペシャルブルームのほうが嗜好性が高いからです。栄養面も大事なのですが、高齢になるとそれよりも「食べること」を最優先させたいところです。身体によいものを無理やり食べさせるよりも、うさぎ自身が自分の意思で食べたいと思い、食べてくれるものを与えることが大事ですね。
あげてみたところ、確かにシニアブルームよりも食いつきがよかったです。実はシニアブルームは本当に食べなくなってしまっていて、水でふやかして丸めて誤魔化しつつあげていたのです。それでもいよいよ食べなくなってしまい、もしやと思ってスペシャルブルームを試してみると、ぱくぱく食べてくれたのです。水でふやかさなくても、食べてくれました。
それまでは歯が弱くなって、噛みにくいから食べないとばかり思っていましたが、そうではなかったようでした(笑)。これをご覧の飼い主様も、うさぎが食べなくなったら身体のことももちろん気にしつつ、食べているものを見直されてもいいかもしれません。加筆 ここまで
下記リンクから、商品の詳細を見ることができます。
ショーフォーミュラ/ウールフォーミュラ
アメリカのラビットフード専門のHeinold社が作ったペレットです。日本では(有)ウーリーが輸入販売しています。短毛のうさぎ用ペレットがショーフォーミュラで、長毛のうさぎ用ペレットがウールフォーミュラです。
うちのなのはっちは、子ども時代から長年ショーフォーミュラでした。こちらもおすすめですが、食いつきが少し悪いかもしれません。全てのうさぎに対してそうかと言われると、その点不明ですが、なのはっちはあまり好みの味ではなかったようで、食べる物が無くなるとしぶしぶ食べるという感じでした。
あるうさぎ専門店でも、このペレットはおすすめだけど嗜好性はあまり良くないかもという話しを聞いたことがあります。しかし嗜好性は良いけれど、身体によくないペレットをあげるよりはずっといいということは、言うに及ばずですね。
下記リンクから、商品の詳細を見ることができます。
ドックス・ラビット・エンハンサー
アメリカのラビットフード専門のHeinold社が作った栄養補助食品です。日本では(有)ウーリーが輸入販売しています。このペレットは成長期や繁殖期の栄養が特に必要なうさぎ用ですが、換毛期の栄養補給にもよく使われているようです。その名の通り、このペレットはうさぎの食欲を増進しますので、与える量の管理はしっかりしたほうがいいと思います。
なのはっちは長老うさぎですが、あるうさぎ専門店からのおすすめもあり、毎回少しずつあげています。何かあるとすぐに食欲が減退していたのですが、このペレットをあげるようになってからは、食べるようになってくれました。今はシニアブルームに少量のエンハンサーを加えていますが、エンハンサーの匂いで食欲が増すようです。嗜好性はかなり良いです。これは主食のペレットとは違います。あくまで栄養補助食品ですので、主食のペレットに少し混ぜてあげてくださいね。
下記リンクから、商品の詳細を見ることができます。
(有)ウーリーのドックス・ラビットエンハンサーの商品説明サイト
イースター
バニーセレクション
このペレットは、短期間ですがなのはっちが食べていました。どういうきっかけだったかはっきりとは覚えていませんが、子宮内膜症に罹り手術を受けた動物病院に置いていたペレットです。そこの動物病院は、関西でも数少ないうさぎをはじめとする小動物が診れる病院の一つです。なのはっちはこの病院で子宮内膜症の他、斜頸のときも大変お世話になりました。
バニーセレクションにはうさぎの月齢や、病気の症状に合わせたペレットがあります。なのはっちはその中の「メンテナンス」というペレットを食べていました。嗜好性はかなり良いです。ペレットの匂いが独特です。ウーリーで販売しているペレットは、どちらかというと草系の香りがするのですが、バニーセレクションは草のような香りを感じませんでした。嗜好性が良いのは、アルファルファが配合されているからかもしれません。とにかくよく食べるので、食べ過ぎないように与える必要がありそうです。
下記リンクから、商品の詳細を見ることができます。
おすすめの牧草
牧草もまた、様々な種類が販売されています。うさぎの嗜好性は個体差がありますし、加齢による歯の衰えにより今まで食べていた牧草が食べられなくなることもあります。うさぎが元気なうちに、できるだけいろんな牧草をあげてみて、どんな草が好みなのかを把握しておいてもいいと思います。そういう意味で、ここではこれまで私がなのはっちに与えたことのある牧草を、できるだけたくさん紹介してみたいと思います。
(有)ウーリー
ウーリー農園産の牧草です。八ヶ岳にある農園で、すくすくと育った青々とした葉っぱがパリッと乾燥していて香りも抜群によい、とてもおいしそうな牧草です。少しお値段は張りますが、それだけの価値ある商品です。大きく分けて3種類の牧草があります。
下記リンクはウーリーのホームページです。ウーリー農園で育てている乾燥牧草の種類と特徴についてわかります。
高原シリーズ(乾燥牧草)
高原の朝採りティモシー ヤング(若刈り)
青々とした葉がパリッと乾燥して、まるで緑茶葉のような甘い香り。よほどの牧草嫌いではない限り、食べてくれるのではないかと思います。なのはっちはもちろんよく食べています。若い頃はこればかりあげると、US産の牧草を食べなくなってしまうので、気が向いたときに買ってあげていました。
高原の朝採りティモシー ミディアムソフト(超若刈り)
ヤングよりも葉っぱが細くて柔らかです。ヤングも十分柔らかいのですが、硬いものが苦手なうさぎにおすすめです。
下記リンクはウーリーのホームページです。高原の朝採りティモシーの商品ラインナップと成分を見ることができます。
高原のイタリアンライグラス ヤング(若刈り)
イネ科の中でも嗜好性が高いそうです。ほのかな甘みがあるためだと思います。うさぎは甘いものがすきですからね。イタリアンライグラスも、すばらしくあま~い草の香りがします。うさぎが食べる音も「シャキシャキ」と、おいしそうな音です。
高原のイタリアンライグラス ミディアムソフト(超若刈り)
超若狩りは、若狩りよりもさらに柔らかいです。贅沢な一品ですね。うさぎが若いうちは、やわらかすぎる牧草よりはポリポリとした食感のものを好む場合もあるので、いろいろ試してみるといいですね。高原シリーズは値が張りますが、すべての商品にお試しサイズがあるので、まずはそのサイズから始めるのがいいと思います。
下記リンクはウーリーのホームページです。高原のイタリアンライグラスの商品ラインナップと成分を見ることができます。
高原の麦
麦もイネ科植物です。けれどもティモシーにはない成分も含まれています。いろいろな葉っぱを食べさせてあげるといいですね。高原の麦もまた、パリパリに乾燥しています。葉っぱや茎がティモシーやイタリアンライグラスよりも太いために、食べる時のパリパリ音がさらに際立って聞こえます。
色は少し薄い緑です。なのはっちは麦も大好きで、ものすごい勢いで食べています。もうすぐ11歳で歯が弱っていますが、パリパリしているので多少茎が太くても食べやすいようです。
下記リンクはウーリーのホームページです。高原の麦の商品ラインナップと成分を見ることができます。
ウーリーのUSA牧草
ティモシー1番刈り
アメリカの農場で採れたティモシーを輸入販売しています。通常、牧草を輸入するときには、燻蒸という主に害虫駆除や防カビ・殺菌の目的で、気体の薬剤を対象物(ここでは牧草)に浸透させる処理を行います。燻蒸された牧草を与えても、うさぎの健康を害することはないとは言われていますが、燻蒸を行うときには薬剤自体は有害なものですので、無人の空間で行われるそうです。
ウーリーのUSA牧草は、この燻蒸を行わない方法で輸入したものですので安心感があります。また、時折混入があると言われている昆虫の死骸やビニールひもなどの異物に関しては、ウーリーではパッキングの際に目視により取り除く作業をしているとのことです。こんな気遣い、とても嬉しいですね。健康なうさぎにはオチ押しです。硬い茎もバリバリ食べてほしいですね。
下記リンクはウーリーのホームページです。USA牧草の農場、刈りいれの工程などを見ることができます。
ウーリーのセレクト牧草
ソフトティモシーその他
アメリカとカナダの農場で採れるティモシーのうち、その時々で最適な品質の草を使っているそうです。柔らかい葉っぱ部分なので、高齢のうさぎにはおすすめです。うちのなのはっちの場合は、サンプルをとてもよく食べたので商品を購入しましたが、小さいうさぎなうえに小食なため、一袋(600g)食べきるのに大変な日数を要し、最後のほうは風味が落ちてしまったためか、あまり食べなくなりました。購入の際には、保存方法も一工夫が必要と思います。
下記リンクはウーリーのホームページです。ソフトティモシーとその他のセレクト牧草商品ラインナップと成分を見ることができます。
牧草をペレット状にした Pere☆Boku
牧草をペレット上に固めたものです。もともとは牧草を食べないうさぎのために開発されたので、牧草を食べなくなったときに試す価値ありです。我が家のなのはっちの場合は寝たきりになった後、何かあるとすぐに食欲減退していたので、いろんなものを少しずつ食べさせていました。牧草不足のうさぎの補助食品としても、おやつとしてあげてもよいと思います。
商品の詳細は、ウーリー社のホームページで見ることができます。画像で紹介したもの以外にも、いろいろラインナップがそろっていますよ。
Pere☆Boku製品特徴
ウーリー農園
これまで紹介してきたウーリーの牧草は、八ヶ岳の豊かな自然の中ですくすく育った新鮮な牧草。うさぎが好きすぎて、うさぎのための安全でおいしい牧草を求め続けてたどり着いた究極のうさぎ用牧草です。ウーリー社の情熱がよくわかる「ウーリー農園」の紹介ページをご覧ください。
サプリメントについて
サプリメントは必須ではありません。個々のうさぎにより、食生活や健康を良い状態で維持するために、必要と思われるものを飼い主さんが判断して与えればいいと思います。自分だけでは判断ができないときには、信頼できる獣医師やうさぎ専門店さんに相談してみましょう。ここでは実際になのはっちが使ったことのあるサプリメントを、感想を述べつつ紹介します。
(有)ウーリー
うさぎのサプリメントのメーカーさんといえばここ。有名なものから順にご紹介します。
アクティブ.E
うさぎで最も多い病気の一つと言えば毛球症。毛づくろいなどで飲み込んでしまった毛がお腹の中で溜まってしまい、腸を詰まらせてしまう病気ですね。うさぎはネコと違い、飲み込んでしまった毛玉を吐き出すことができないために起きてしまう病気です。毛を飲み込むから悪いというわけではなく、排せつを促してあげればよいのです。そのためにはたくさん牧草を食べてもらうことも一つですが、アクティブ.Eのようなサプリメントで飲み込んだ毛を詰まりにくくしてあげましょう。
アクティブ.Eの特徴は、下のリンクから見ることができますが、簡単に言うとパイナップル酵素の働きでタンパク質の分解を促して、お腹の中で毛玉をできにくくします。また国産リンゴのアップルファイバーも配合で、腸の蠕動(ぜんどう)運動の活性化も期待できます。腸の働きが活発だと、飲み込んだ毛の排泄が期待できます。
下記リンクはウーリーのホームページです。アクティブ.Eの特徴、製品ラインナップなどがわかります。
うさぎの乳酸菌
乳酸菌は腸の中の善玉菌です。腸の中に一定数の乳酸菌を持つことにより、悪玉菌の増殖を防ぐことができます。乳酸菌は腸の中をきれいにしてくれます。その他腸の中に溜まる有害な物質の排泄も促進します。蠕動運動を高めて消化吸収を助けます。うさぎの健康を大元から支えてくれるようなイメージですね。
このうさぎの乳酸菌は下のリンクで詳細がわかりますが、甘いフレーバーをつけたものや柔らかいタイプのものもあります。うさぎの状態に合わせて選ぶとよいでしょう。
下記リンクはウーリーのホームページです。うさぎの乳酸菌の特徴、製品ラインナップなどがわかります。
姫マツタケ
姫マツタケはアガリクスの仲間です。免疫力アップを期待できるサプリメントとして、老齢うさぎの健康管理のためにうさぎ専門店ですすめられたので使っていました。値段はそれなりにしますが、1回1-2滴程度を1日2回ペレットにしみ込ませてあげていました。
その効果を実証することはできませんが、なのはっちはこの姫マツタケエキスの癖のある匂いがとても好きで、これをペレットに数滴落とすと、喜んで食べてくれていました。食べることは生きるための基本ですから、狙った効果とはいえないかもしれませんが、食欲増強のために、私はなのはっちに与えてよかったと思います。
サプリメントの与え方
上で紹介したアクティブ.Eとうさぎの乳酸菌ですが、働きがかぶる部分があります。そこでサプリメントの吸収を効率的にするために、両方のサプリメントを与える時には一つずつ適量を、時間差で与えると良いかもしれません。科学的根拠のほどは不明ですが、うさぎ専門店のネットショップで商品説明の中にそのように書かれているのを見ました。普段の生活の中では難しいかもしれませんが、できれば数時間空けてからあげたいですね。
おすすめのうさぎ専門店
このページで紹介した商品は、下記うさぎショップで購入することができます。3店ともネット販売していますので、遠くてお店に行けなくても手に入れることができます。商品説明もしっかりされていますし、不明な部分は電話やメールで問い合わせてみてもよいと思います。
ここで紹介した商品のほとんどがウーリーのものになってしまいましたが、それだけよい商品であると私は思います。ウーリーの商品は、ホームセンターやペットショップではまず見かけることはありません。うさぎ専門店の中でも、特に信用できるショップにしか卸していないという話も聞いたことがあります。
下記3店舗はいずれも店舗へ行ったりネットショップを利用したことがありますが、うさぎの専門知識は信用できるものであると感じます。またお店の対応もよく、わからないことを聞くと丁寧に答えてもらえました。食事はうさぎの健康を守るための基本となるものですので、飼い主の責任でしっかり考えたいところですね。
うさぎ専門店 うさぎのしっぽ
うさぎ専門店 Rabbit Heart(ラビットハート)
うさぎ専門店 Mick & Luck(ミックアンドラック)