うさぎ介護まとめ1 <トラブルの対処法>

病気のことをまとめる記事の中に、介護のことも書いていたのですが、介護という視点で記事を書いていないと気がつきました。そこでこの記事は病気はなんであれ、要介護となったうさぎの飼い主が知っていると役に立つ情報をまとめました。

長くなったので、<トラブル対処法>とリンク<住環境、便利グッズ>の2編に分けました。

介護うさぎによくある トラブル別対応策まとめ

寝たきりなのか、自力で少しは動けるのかによっても変わってきますが、よくあるトラブルと対応策についてです。

皮膚のトラブル 皮膚炎、脱毛、ソアホック、床ずれ

健康なうさぎとは違い、病床のうさぎや老齢で思うように動けないうさぎは、皮膚トラブルが多くなります。自分でグルーミングできなかったり、動けないことで身体の重心が偏ってしまうのが原因と思われます。

皮膚炎、ソアホック、床ずれでは脱毛が見られますが、皮膚に炎症がなくても、なぜか脱毛することもあります。ストレスの可能性もあるでしょう。原因は何にせよ、毛がない部分の皮膚は保護されておらず怪我をしやすいために、新たな異常がないか気をつけてみるようにしましょう。

まずは患部の消毒

皮膚の炎症があるときには、消毒をしましょう。なのはっちは寝たきりだったとき、床ずれとソアホックがあったので、毎日1-2回消毒して皮膚を拭いて、清潔を保つようにしていました。

役に立ったのは人間用のイソジンきず薬。動物用の消毒薬は動物病院で出してもらうことができますが、介護が長期になってくると消毒だけ出してもらいに通院というのも面倒だし、動物用消毒薬は結構¥高いのです。

そこで通院している獣医師に相談してみたところ、人間用のイソジン消毒薬を10倍に薄めたらうさぎにも使えると教えてもらいました。それ以来、私はずっとイソジン消毒薬の10倍希釈を使っていました。購入時の注意ですが、うがい用のイソジンと間違えないことです。必ずきず消毒用を買いましょう。下の画像がパッケージです。

イソジンきず薬

もう一つの注意点は、10倍に薄めた消毒液は日持ちしないことです。水道水で薄めてOKですが、水はすぐに傷んでしまうので、その日に使い切るのがベストです。私は1回分ずつ薄めていました。1滴が大体0.03-0.05mLと言われているので、それを参考にして1回分作るとよいと思います。精密に測る必要はないと思うので、イソジン1滴に対して、水9滴という具合に、スポイトで滴数を数えて調整してもよいのではないでしょうか。30mLを1本買ったら、かなり長持ちしますよ。

薬を塗る

床ずれやソアホックなどは、動物病院で診てもらうと塗り薬を処方してもらえると思います。そのお薬を塗ってもよいですが、病院へ行くほどではない場合におすすめなのがワセリンを塗ることです。特に私はソアホックで乾燥を防ぐ目的でよく使っていました。

ワセリンは様々な軟膏の基材として使われていて、安全なものです。傷口にしみたりもしないので、うさぎも嫌がりません。以前ソアホックのクリームを動物病院でもらって使ったことがありますが、クリームを塗ったからといって、劇的に治癒することはありません。むしろ床材やマットの材質を変えたり、マメに患部を清潔にした後コットンやガーゼで保護することのほうが効果がありました。

ワセリンはとても安価なので、常備しておくと役に立ちます。患部の保護・保湿に最適です。

傷口に塗ったりするので、容器入りよりもチューブ入りが清潔に保てるし必要量を取り出しやすいので、良いと思います。

ソアホック 患部の保護

ソアホックは足裏の毛が抜けてしまい、自前のクッションがなくなっているために、足裏の皮膚に負担がかかり、放置していると皮膚炎から始まってどんどん酷くなり、ついには潰瘍へと進行してしまいます。患部が細菌感染すると、膿瘍も併発してしまいます。細菌感染すると抗生剤を飲まなくてはならないので、うさぎの身体の負担もさらにかかります。

ソアホック用の軟膏を塗っていた時期がありましたが、現状維持で精一杯でした。そこでなのはっちの慢性的なソアホックを改善するために、患部に保護剤を当てることにすると、これがソアホックの進行を止め、さらにマットやクッションとの相性もよかったのでソアホックが改善し、一部毛も生えてきました。

保護剤にはコットンを使用しました。ワセリンを塗った後、化粧用のコットンを2枚重ねてから、下記に紹介するくっつく包帯かネットでコットンを肢に固定しました。寝たきりが幸いし、包帯などを噛んだりしないし、きちんと処置すれば、コットンがずれたりすることもありませんでした。

くっつく包帯とネットはうさぎの状態や飼い主のやりやすさによって、使い分けるとよいと思います。私は両方試しましたがどちらも使いやすかったです。

くっつく包帯 伸縮ネット包帯

消化管のトラブル うっ滞

動けなくなると胃腸の働きも鈍くなってきますし、暑さ寒さでも胃腸が弱ることがあります。うっ滞とは消化管の蠕動運動が弱まり、飲み込んだ食べ物などが動かないで詰まった状態になってしまうことです。消化管に食べ物などが停滞すると、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。草食動物の身体には致命的なダメージになりかねない事態なので、深刻です。

うっ滞が危険な理由

うさぎの腸内環境は非常に大事です。うさぎは食糞をすることで知られていますが、それにはすごい秘密があるのです。うさぎの消化管内にはうさぎが消化することのできない物質を分解してくれる微生物をたくさん住まわせているのです。食糞することで、消化管内の微生物が分解してくれた栄養を摂ることができるのです。

うさぎがお肉類を食べなくても身体の筋肉が作られるのは、微生物がうさぎが食べた植物の細胞壁などを、うさぎが消化できるレベルにまで分解してくれるためです。盲腸糞はうさぎにとって、たんぱく質だけではなくビタミン類もたっぷり含む栄養に富んだ食べ物なのです。牛は胃の中に住まわせている微生物に栄養を分解してもらい、反芻してその栄養を摂取しています。うさぎは盲腸あたりに微生物を飼っているので、食糞という方法をとっているのです。食糞についての詳細はリンク「うさぎがうんちを食べる理由 共生」を参照ください。

うっ滞になると、この大事な役割を担う微生物たちが生育できない環境になり、どんどん数が減っていき、そのかわりに悪い微生物がどんどん増えてしまいます。消化管の内容物が動かないので、お腹にどんどんガスが溜まってそれが痛みを引き起こし、食欲もさらに低下する悪循環を引き起こします。こうなってしまわないための予防が大事になってきます。

注意:うっ滞になってしまったら、様子見をせずに直ちに病院へ行って、適切な処置を受けてください!!

うっ滞予防におすすめすること

寝たきり、あるいは自由に動けないと、自然と消化管の動きも鈍くなりがちです。食欲があるときには、繊維質の多い乾燥牧草をたくさん食べさせましょう。牧草を食べる量が減ったときにすべきことは、まずは牧草の種類を変えてみることであり、ペレットや野菜を試すのは後にするほうがいいと思います。

うさぎは繊維質をたくさん食べて腸内環境を良好に保っているので、牧草を食べさせることはとても大事なことです。健康上の理由により、どうしても牧草が食べられなくなったときに、乾燥牧草に代わる繊維質の多いものを試すとよいと思います。

マッサージも良いでしょうが、食事に勝る予防はないと思います。

牧草はいろんな種類があるし、メーカーによっても食いつきが変わってきます。香りも違うので、普段から興味を持って時間的ゆとりがあるときに、サンプル請求したり試しに購入して、うさぎに試食してもらうのもおすすめです。リンク「おすすめのペレットと牧草、サプリメント」を参照ください。

ペレットの成分表を見ても、どんな原料を使っているかで繊維質の量も変わるので、パッケージ裏面もよくみて検討しましょう。

身体のゆがみ、痛み

なのはっちは長年斜頸で、身体の重心がずれて片方の前肢に過度に力がかかっていたために、晩年は徐々に前肢の関節が曲がって、とうとう立つことができなくなり寝たきりとなりました。

様々な事情で、年齢とともに足腰が曲がってくるのはしかたのないことですし、病気により寝たきりとなれば、身体のあちこちが痛むと思います。人間も同じですよね。

身体が自由に動かせないようになったら、支障のない程度に飼い主さんがゆっくりと前後の肢を動かしたり、筋肉を優しく撫でるようにマッサージしてあげるとよいと思います。血行がよくなって、少し楽になると思います。それに人間もそうですが、触れ合いというのはとても大事です。できるだけたくさんうさぎの身体に触れることで、気力もアップするし、苦痛もいくらか和らぐと思います。

マッサージといっても、専門的な知識がなくても撫でるだけでいいのです。頭や背中は子うさぎの頃から撫でていることと思います。そんな感じで前後の肢、指先まで丁寧に撫でたり柔らかく揉むようにしてあげるとよいと思います。寝たきりのなのはっちは、手足の大きな筋肉を撫でるような力加減でマッサージすると、うっとりとした表情を見せてくれました。

うさぎのマッサージ本。うさぎのマッサージの仕方、ツボの場所などが図入りで詳しくわかります。せっかくなので、ちゃんとうさぎマッサージをマスターしたい!という方におすすめです。
うさぎのための指圧&マッサージ

身体の汚れ

自分で毛づくろいができなくなると、うさぎの身体は汚れます。なのはっちの介護をしていたときは、毎日私がグルーミングをしていました。寝ているだけでも、一日でこんなに汚れるのだと思うと同時に、元気なときはいつもピカピカの身体でいられるほど、熱心にグルーミングしていたのだということがわかりました。

私が一日一回のグルーミングで使っていた道具は、主にコームでした。必要なときにはコットンを塗らして汚れた部分を拭きました。コットンは薬局に売っている化粧品用のコットンを使っていました。

動物用コーム

おしりの汚れがひどいときには、なのはっちの体調が良ければ半身浴(後ろ足とおしり部分だけ)をしていました。洗面器にぬるめのお湯を入れて、ゆっくりとお湯につけてあげると気持ちよさそうな顔をしていました。身体の半分以上は洗面器の外に出ているので、なのはっちは怖がりませんでした。

片手でうさぎの身体を支えて*、もう片方の手でこびりついたおしりの汚れをゆっくりとほぐしながら、取り除きました。何度もお湯を変えなくてはなりませんが、コームで取るよりも短時間で綺麗になりますし、うさぎの皮膚への刺激も少ないです。怪我などさせないように、細心の注意をしましょう。

*:うさぎの身体の支え方
胸からお腹にかけて、手で支えます。ちょうど腕をうさぎにまたがらせるような感じで支えると、安定します。

<注意> グルーミングスプレーを使っている人は、アルコールが含まれていないかパッケージの成分表を必ずチェックしてください。アルコールは目に入るとかなり痛いし、目の組織を傷つけてしまうので、アルコール含有スプレーは顔には使用しないようにしましょう。

目の炎症

介護うさぎにありがちなのは、目周囲の炎症です。ホコリなどが目に入ったときに涙が出て洗い流してくれますが、健康なうさぎなら流れ出た涙を自分で綺麗にできます。けれども自由に動けなくなってくると、目やにや涙などがそのままになり、脱毛と炎症の原因になります。

気をつけてこまめに拭いていても、徐々に脱毛・炎症になることがあります。この場合、常に異物が目を刺激していたり、結膜炎などの細菌感染も考えられるので、一度動物病院を受診されるとよいと思います。なのはっちは逆まつげだったために、逆まつげを抜いてもまたすぐに生えてきて、酷いときは目の周囲の脱毛・炎症がありました。

皮膚炎で目の周囲を脱毛したうさぎ

なのはっち目の周り皮膚炎で脱毛

脱毛・炎症までいったときには、動物病院を受診し、処方された薬で治療してください。一旦治癒しても、また同じことになる可能性があるので、普段から目や目の周囲を気にしてあげてください。牧草やペレットの粉が目に入り、涙が出たりするので、気がついたときに清潔なコットンなどで拭いてあげましょう。日々できるケアは、観察とふき取りぐらいです。目の周囲に使用してもいい消毒薬を、受診したときに獣医師に尋ねて、症状を繰り返すときには家に常備しておくとよいかもしれません。

続編はリンクうさぎ介護まとめ2 <住環境と便利グッズ>です。

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